MachiMachi☆の韓国映画レビュー第1回(シュリ/쉬리、1999年)

はじめまして、MachiMachi☆です。どうしても頭が上がらない方に「韓国映画のレビューを書け!」と言われて投稿することになりました(誇張あり)。

もっとも、韓国映画を集中して見てたのは1990年代後半ですし、基本的にエンタメ映画しか見てきませんでした。なので、昔書いた文章のリライトが中心です。

ただ、「エンタメ」とは「普通の人の感覚」の反映でもあります。

人の感覚は、時間を経てもそう極端に変わるものではない、と私自身は考えています(少なくとも数十年程度では)。なので、どうか気楽にお付き合いをm(__)m

シュリ (쉬리)
制作年:1999
監督 :カン・ジェギュ
出演 :ハン・ソッキュ、チェ・ミンシク、ソン・ガンホ、キム・ユンジン
評価 :★★★★★(見るべし!)

*画像は、KMDb(韓国映像資料院作成の韓国映画DB)へのリンクです。注記がない限り、次回以降も同様です。

KMDb - 한국영화데이터베이스

公開当時、「ソウルでは250万人が映画館に足を運び、タイタニックを越える興行成績を収めた」とされる、アクション恋愛友情愛国憂国浪花節調サスペンスの娯楽大作。実際、見るだけの価値はある。

主人公は韓国・秘密情報機関所属の捜査員(ハン・ソッキュ)。対するは、不正規戦を専門とする、北朝鮮特殊第8軍団の凄腕指揮官(チェ・ミンシク)。

武器密輸商から「重大な情報がある」との通報を受け、会いに行く主人公とその相棒(ソン・ガンホ)。だが、密輸商は彼らの目の前で死亡してしまう。卓越した狙撃手法から犯人は北朝鮮・特殊第8軍団の女スパイ(キム・ユンジン)と分かるが、それ以上の手がかりはなし。

やがて、敵の狙いが新開発の液体爆薬CTXにあることがわかり、急いで研究所に駆けつけたものの、すでにCTXは奪われた後だった。強奪の目的はテロ活動にある、と当たりを付けた主人公たちだが、その間にソウルに潜入した北朝鮮の兵士たちは、着々と破壊活動の準備を進めており…

オープニングから目を引く映像が山盛りで、緩急を付けながらラストシーンまで一気に引っ張っていく。ストーリーは月並みと言えば月並みだが、見ている間は退屈さを感じさせない。私は洋画をほとんど見ないのだが、誤解をおそれずに言えば「良くできたハリウッドの娯楽大作」という印象である。

だが、単なる娯楽大作では終わらないところが本作品の特徴。韓国社会の重要なキーワードである「恨(ハン)」が随所に感じられるのだ。例えば主人公の周囲で起こる悲劇であり、あるいはクライマックスシーンにおける敵指揮官の激白である。このような「恨(ハン)」の積み重ねにやられてしまい、鑑賞当時の私はラスト直前のシーンで、「これ、前に見たあの作品と同じやり方じゃん」と思いながらも、涙ぐんでしまった。

途中、チャチな特撮シーンや説教臭いシーンもあったが、今でも見る価値はある作品だと思う。

ただし、本作はあくまでもエンタメ。その点だけはお忘れなく。

P.S. 2025年現在の振り返り。
映画内での<北の人物>はあくまでも悪役なのだが、「感情移入できるキャラ」として描かれている。この点が、それまでの韓国映画とは相当に異なっていると思う。
公開年も、たぶん初めて「南北融和」を訴えた金大中大統領の時代だし。

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